不動産投資に潜むリスクとは?☑
まずはじめに、不動産投資は「ミドルリスク・ミドルリターンな投資」といわれています。
不動産投資はハイリスク・ハイリターンな株式投資と比較して、毎月安定した家賃収入(不労所得)が得られるため、投資の中でも比較的リスクが低いと考えられています。が、とはいえ、もちろん投資はリスクが伴います。不動産投資で成功するには、そのリスクを軽減する方法や考え方を学ぶことも大切です。
今回の記事では、不動産投資に潜むリスクについて解説していきます。
目次
不動産投資のリスクとは?
まず、他の投資である、外国為替証拠金取引(FX)や仮想通貨(暗号資産)などは価格の変動も激しく、一日で資産を失ってしまう恐れが大いにあるため、ハイリスク・ハイリターンです。先ほどもお伝えしましたが、不動産投資がミドルリスク・ミドルリターンと言われる理由としては、長期的に安定した収入(毎月安定した家賃収入:不労所得)が期待でき、価格変動が緩やかであり、現物資産でもあります。不動産は景気の変動により多少は影響を受けるものの、価値が急に変動したり、「0」になることはありません。
ですが、不動産投資も投資する目的や選定する物件を見誤れば大きなリスクを伴う場合もあります。
大前提として、不動産投資も投資である以上、リスクは避けられませんが、ある程度予測もたてられ自身でリスクヘッジを行える点は大きなメリットです。
不動産投資リスクを知った上で、いかに回避できるかが重要ですので、これから不動産投資をスタートされる方は、不動産投資リスクへの理解や対策方法、物件の選定など様々な側面から考慮しつつ、不動産購入を検討するようにしましょう。
不動産投資に潜むリスクの種類
不動産投資物件を所有しているときに考えられるリスクとして、主に以下が挙げられます。
- 家賃変動リスク
- 金利上昇リスク
- 不動産価格変動リスク
- 空室リスク
- 家賃滞納リスク
- 修繕リスク
- 災害リスク
- 賃貸管理会社の倒産リスク
一つ一つのリスクについて理解を深めていきましょう。
不動産投資に潜むリスクの内容
「家賃変動リスク」
運用開始時から長期的に同じ家賃を得られ続けるわけではありません。建物の老朽化や、エリアの需給バランス、物価の変動、物件での事件や事故などの影響を受け、家賃を下げざるを得ない場面も訪れます。または逆に状況好転によっては家賃の価格を維持、もしくは上昇する可能性もあります。
「金利上昇リスク」
不動産投資を行う場合に収益物件を購入する際、ほとんどの場合は不動産投資用ローンの融資を受けてレバレッジを効かせることが一般的です。不動産投資ローンを組む際、固定金利と変動金利どちらかを選択することになります。
固定金利:借入期間中金利が同率で固定される
変動金利:定期的に金利の見直しが行われる
金利上昇リスクは変動金利を選択した場合に考えられるリスクです。経済情勢により金利が上下に変わる可能性があり、金利が上がった場合は返済額が上昇する可能性があります。
「不動産価格変動リスク」
不動産価格は、不動産物件内での事件や事故、不動産物件の老朽化などによる物件価格の下落、人口の減少による土地価格の下落、不景気などにより購入時より資産価値が落ちてしまう可能性もあるため、不動産の売却価格は、購入価格より安くなる傾向があります。ですが、不動産のある地域や様々な状況によっては物件価格を維持、もしくは価値が上昇する可能性も大いにあるため「築年数が経過する」=「資産価格が低下する」とは限りません。
「空室リスク」
入居者が見つからず、空室の場合、家賃収入がない状態になります。また、空室の期間が長いとかなりのリスクとなります。また不動産物件での事件や事故、人口の減少や周辺環境の変化、ライバル物件の出現など、周辺の需給バランス・状況が変わっていく場合もあります。そうなってしまうと自身の収入や貯金等から赤字分を補填しなければいけない状況になったり、賃料の引き下げを行わざる得なくなる可能性があります。
「家賃滞納リスク」
たとえ入居者が入っていても、家賃を払ってくれない、というのが「滞納リスク」です。家賃を滞納したまま住み続ける場合や、最悪、失踪・夜逃げするなどのトラブルに対し、どちらにもオーナーとしては発生する可能性があることを認識しておかなければいけません。ちなみに、滞納された家賃は会計上未収金扱いとなり、実際には入金されていなくても税金の支払い対象となり、立ち退き訴訟を起こすにも訴訟費用・強制執行代など法的措置に対する費用を負担しなければならない場合もあります。
「修繕リスク」
修繕リスクとは、修繕・設備費用が発生するリスクをさします。小さな修繕から大規模な工事まで、中古物件に限らず、新築物件でも、人が住む以上は遅かれ早かれ修繕する必要が出てきます。主な内容としては、給排水管の交換や、外壁及び屋根の塗装、給湯器といった住設備の交換、退去後の部屋の原状回復工事などです。
「災害リスク」
災害リスクとは、地震、台風、洪水などの自然災害及び火災などをさします。不動産投資をする上で、自然災害はいつ起こるかどうしても予想がつきにくいため、非常に厄介なリスクであるといえます。自然災害が発生しても、その被害を最小限に抑えるための予防策を事前に施しておくということが重要となります。
「賃貸管理会社の倒産リスク」
不動産投資の魅力の一つとして、面倒な不動産管理業務を専門の管理会社にアウトソーシングできる点です。ですが、管理会社はマンション経営の強い味方でありますが、このご時世、倒産してしまうリスクもゼロではありません。仮に依頼している不動産管理会社が倒産・破綻してしまったら、入居者が管理会社に支払った家賃を回収できない、といった可能性もあります。
まとめ
このように、不動産投資には、様々なリスクが潜んでいます。物件価格や利回りだけの数字だけで購入してしまい、不動産物件の問題点(リスク)を見逃していたことで、不動産投資として、大きく失敗してしまった、というケースも少なくありません。不動産投資の成功を目指すには、まず購入前にリスクの内容を知り、きちんとした対策を講じていくことが「成功するカギ」といえます。